2019年11月19日火曜日

FKDトークライブの内容について

今更ですが、FKDのトークライブについて、お話ししたかったことをまとめます。
長文になっちゃいました。

まずは聞きに来てくださった皆さま、ありがとうございました。
よく知るお顔が見えたので、固くならずに自然に話せました。

内容は、
僕らの行動理念は、
〈自分たちが暮らしたい社会へ向かって、楽しみながら日常を変えていく〉
というもので、
「暮らしたい社会」とはどんなものか、
日常をどう変えたらより楽しくそこへ向かえるか、
を話し合いながら行動を決めている、みたいなことをお話ししました。

パンも農業も学校給食も、僕らが暮らしたい社会へ向かうための手段であり、目的ではありません。
だから、農家なの?パン屋なの?と聞かれると、どっちもNOだし同時にYESでもある。
自己紹介する時は、説明が長くなるから手っ取り早くどちらかで名乗ることもあります。
でもどちらかというとNO寄りの感覚です。
職業を具体的な単語で定めると、その単語が持つイメージに縛られる気がするから。自分を農家かパン屋だと決めきっていたら、「おでん屋をやろう」とは思えなかったかもしれない。
特に農家は、農家という言葉の持つイメージに縛られやすい気がします。職業ではなく生き方として農家を選ぶ人が多いことも一因かなぁと思いますが。
農的な生き方それ自体が目的の場合もあるでしょうけれど、
農業を通じて何かを変えたいという想いがある場合、
田畑で汗を流すこと以外にも、実現したい想いへ近づく手段は沢山あるはずで、
それを見つけられたほうが、より田畑での作業も楽しくなることもある。
生産は消費によって完結します。
そこまで自分の手と目が届く手段を持つことが、農業を豊かな気持ちで営む上で大切なことだと僕は思います。

つまり一言でまとめると、誰か南摩で農業やりながらラーメン屋やってください。
って話でした!

2019年10月30日水曜日

台風19号を経験して、これからの農業について思うこと。

こんな大きな災害は初めてだった。
ここまでになるとは誰も想像できなかったんじゃないだろうか。
復興にはまだまだ時間も人手もお金も要る。
それぞれがそれぞれに出来ることをやる、それに尽きる。

【農業について】
時代の変化やテクノロジーの発展がとにかく目まぐるしくて、様々な業種で、
今まで続けてきた形と、数年後にあるべき形が全く異なるだろうと想像できてしまう。
農業に関してもそうで、
僕はこれからの農業は
・省人力、超高効率の収益型農業
・コミュニティ運営の場としての交流型農業
の2極どちらかに寄っていくのではと想像している。
どちらにもテクノロジーが欠かせないが、使うテクノロジーが少し違う。

前者は、自動運転トラクターやドローン、IoT農業機械をフル活用して、
なるべく人の手を介さずに済むように、作業を最適化させる。
これなら担い手が高齢でも大規模な農地を管理できるようになるだろう。
初期の投資こそ大きくなるが、収益性が高ければ後継者も今よりずっと付きやすくなるはずで、
長く持続可能な営農が可能になるはずだ。

と、今回の被災までは思っていた。
被災を経た今、実はそれは危うい仕組みだったんだと考えている。
この方法は、設備を整える投資が大きいが、それを整えることで得られるメリットもそれ以上に大きいから成り立つ。
しかし、今回の台風のような災害がいつまたどこに来るかわからない状況では、
せっかく整えた設備を、投資分を回収する前に失う危険は決して無視できない。
失えば、その地の営農は破綻するだろう。
一度の大災害で、多くの田畑は荒れ地に変わる。

ならば、これからの農業が進むべき道は、後者の
「コミュニティ運営の場としての交流型農業」なのではないだろうか。
農地を一軒の農家が所有するのではなく、地域住民みんなで少しずつ担う。
作物を得るためにその時々に必要な作業をプロの農家が見極めて、
実際の作業は地域内の出来る人が出来る分だけやる。
作業者は、やった分だけ、作業報酬をもらう。
その作業の発注や受注のやりとり、どのように作業すればいいかを説明するための動画などのコンテンツ、作業報酬を支払うための決済の仕組み、
それらにテクノロジーを取り入れて、滑らかに回していければ、
誰も負担を感じずに、楽しく、経済的にも潤いながら、
持続可能な農の形が作れるのではないだろうか。
作業報酬を高単価にするために、農産加工も取り入れるべきだと思う。
その加工作業も、地域内で発注、受注できたらなお良い。

作業を最適化させる点は、前述の極と同じだが、
前途は人の手以外を機械に頼ったのに対し、
こちらは人の手以外も余っている人の手に頼る。
地域内に眠っているエネルギー=ちょっと空いた時間、ついでにやれる移動、など
を農へと最適化する。
もともとあるものをソフトテクノロジーとコミュニケーションによって滑らかに回すだけなので、
大災害があっても、ネットと人の手さえ無事なら復活できる。
農を通して地域内の人々の交流も生み出せる。
《シェアリング農業》の具現化が、
これからの農業の、そして田舎のコミュニティの、
持続可能性を高める解なのではないだろうか。

2019年10月15日火曜日

台風19号被害について。

一本杉農園は、おでん用の人参と大根を育てていた畑が、
すぐ近くに流れる南摩川の堤防が決壊して流されてしまいました。

でも、それだけです。
お店やスタッフのみんな、家族には直接の被害はなく、無事です。
今週も木曜日からいつも通り営業いたします。 

ただ、鹿沼市、特に一本杉からすぐ近くの粟野地区の被害は甚大です。
ウチはたまたま運が良かっただけで、床上浸水してしまったお家、収穫直前だった苺がハウスごと流された農家さん、学校にも土砂が流れ込んでいたり、困っている方が沢山いらっしゃいます。

台風当日は消防団で朝まで動いていました。
近所の家の軒先に吸水ホースを突っ込み、ひたすら川へ向かって放水しました。
消防車を火を消す以外の目的で使ったのは初めての経験でした。

昨日今日は近所の被害が大きかったお家の片付けを手伝っていました。
南摩、粟野も例に漏れず少子高齢化が進んでいますので、水を吸った畳など、重い物を運ぶのは家の人だけでは限界があります。

現場にはまだまだ人の手が必要です。
もし鹿沼、粟野に友人やお知り合いがいて、近日中に時間がとれる方は、ぜひ何か出来ることがないか連絡してあげてください。
知り合いはいないけど力になりたい、と思ってくださった方は、鹿沼市のボランティアセンターへ問い合わせてみてください。
もちろん他の市町村でも人手は必要でしょう。
自分が行ける範囲、少しでも縁のある場所、モチベーション高く活動できる現場を選ぶのがいいと思います。とにかく出来る事から少しでも動きましょう!


2019年9月28日土曜日

農業は風景に大きな影響を与える。

近所の大規模農家さんがメインの作付けを蕎麦に代えたら、
9月の南摩はどっちを向いても白い花畑が見えるようになりました。
ミツバチも増えたように思えます。 

「農業は風景に大きな影響を与える。」
この事は以前から意識していましたが、今年の蕎麦畑にはかなり心を動かされました。

特に南摩のような田舎では、田畑をどう使うかによって景色が大きく変わります。
放置されて荒れたり、銀色のパネルが並んだ電気畑になったりするのはやっぱり嫌で、
 美しいと思える今の南摩の景色を、この先も長く守っていきたい。

パン屋もカフェもおでん屋も学校給食も、もちろん他にも目的はあるけれど、景色を守る為の手段の一つだということを、なにかを判断する際の選択の基準に据えています。

10年後、20年後、もっと先、南摩にどんな風景が広がっているか。
暮らしたい場所であり続けて欲しいです。


2019年9月11日水曜日

学校給食地産地消化 進捗報告


今日までマイチャレンジで地元、南摩の子が来てくれていました。
学校給食用のじゃがいもを一緒に洗浄し、納品。
明日からの給食で自分で食べるじゃがいもを、給食を作ってくれる方に自分で届ける。
いい思い出になってくれたらいいなぁと思います。  

というわけで、しばらく報告が滞っておりましたが、
学校給食プロジェクトは第二章に入り、二学期の南摩の給食はじゃがいもが自給率100%になっています。 
今後のプロジェクトの方向性ですが、地域の田畑を有機的に循環させていくには、多くの方々の手が入る事が望ましいと考えています。 
この事は以前から変わりませんが、そこに至る為の手段を再検討しています。

以前はポイント制を検討していましたが、やっぱり現金、即金の方がみんな分かりやすくて参加しやすくなるんじゃないかなぁと思いました。
そこで目標を、《時給1,000円で誰でも参加できる畑アルバイト》を仕組み化し、作業毎に参加者を募って田畑を循環させることにしようと考えています。 
その為には事務局の整備や、生産効率の向上、時給を払えるだけの利益を上げる加工品の開発、決算システムの検討など、課題が色々と見えてきました。 
あと何より僕に時間が無さ過ぎるのが最大の課題でしょうか。
もっとうまく時間を使わないとなぁ。 

一つひとつ楽しく解決していけたらいいなと思います。
ご意見やアドバイスいただける方、何でもありがたいです。ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。

2019年8月31日土曜日

夏休み2019 ②


ミッキーの時と同様に、完全に引いている娘。
今年の夏休みはこの顔が多めだったな。笑

今年二回目の夏休みは、那須、黒磯へ。
那須どうぶつ王国のバードショー、子供たちはあまり見てくれなかったけれど、
僕と妻は大興奮の内容だった。
エンターテインメントとしての完成度がとても高かった。
まだ観ていない人にはぜひ観に行ってほしい。

湯気のおでんを食べてもらいたくて、
修業時代から今でもお世話になりっぱなしのKANEL BREADのオーナーご夫妻におでんを届けて、一緒に食べた。
オーナーご夫妻と一緒に過ごす時間はとても楽しい。
僕も妻もこの時間が大好きだ。
さらに、会うたびに、その時々の僕へ大切な気づきを与えてくれるような金言が出てくる。もっと学ぼうと思わせてくれる。

やる気を新たに、夏休み明けの営業を迎えられそうだ。

2019年8月11日日曜日

イワイノダイチのおじさん。

「小麦を無農薬で育てたから使ってほしい」 と、
突然おじさんが現れて、イワイノダイチという中力粉を置いていった。

栃木市の方で、製粉も栃木市のお婆ちゃんが一人でやっている製粉所に頼んで挽いてもらったという。
 ザワッときて早速試作。

粉の味がはっきり出るように、天然酵母は使わずにほんの少しのイーストと、いつもの塩気と、70%の水で手ごね、というか手混ぜ。
パンチを2回して、冷蔵庫で10時間寝かせる。
成型はローフとバゲットにしてみた。

びっくり、美味しい粉だ!
芳ばしくて、土の匂いがする。
小さな製粉所で挽いたのに、粉の粒子もしっかり細かくて、口溶けもいい。
おじさんに電話して、イワイノダイチ買わせてもらおう。 出会いって面白いなぁ。

2019年8月1日木曜日

4周年を迎えました。

4周年を迎えました。
写真は、腕と体で「4」を表そうと試み、
見事に逆になってしまった様子です。
鏡面反転できたらいいのに。笑

4年目の一年間は、
海くんが加わってくれて、なっちゃんが卒業して、YAOPANがオープンして、湯気がオープンして。
例年通り、変化に富んだ刺激的な一年でした。
5年目はどんな日々が待っているのか。

福岡伸一さんがラジオに出ていたのを聞いたときに知った
「動的平衡」という言葉が好きです。
変わらないでいるためには、変わり続ける必要がある。
大事なものを変えないために、それ以外を変え続ける。
変化を恐れず日々を楽しもうと思います。

2019年7月28日日曜日

「農業ビジネスveggie」にご掲載頂きました。


「農業ビジネスveggie」にご掲載頂きました。
 自分の記事以外のページがとにかく濃くて、とても勉強になる一冊でした。
ビジネスと暮らしの狭間をぼかしながら生きているので、農のビジネスに特化した方々の思考はとても刺激になります。 

最近メディアに取り上げていただける機会が増えてきて、嬉しい限りなのですが、
過度に美化されたり、こちらの意図と少しずれてご紹介されたりする事がどうしても出てきてしまいます。(この雑誌のことを言っているわけではありません。)

なるべく事前に内容を確認させていただき、
誤解のないよう修正のお願いをしたりしているのですが、校正が無い場合もあります。
他者の口から自分のことをありのまま伝えていただくのは難しいと感じています。

何かのキッカケで僕らのことを知っていただき、何が思う事がありましたら、ぜひ一度足をお運びください。
生で感じていただき、直接お話しするのが一番だと思います。
それが難しければメッセージをください。
時間がかかるかもしれませんが、必ずご返信します。 

そして、特に大切な事なのでこれは書いておきたいのですが、 僕は小麦アレルギーが治ったわけではありません。
症状とうまく付き合っていく方法を模索しながら試行錯誤しているところです。

また、国産無農薬の小麦なら小麦アレルギーの方にも無害な訳ではありませんし、
僕の焼いたパンは、小麦アレルギーの方でも食べられるというわけではありません。

疾患には症状の種類と程度に大きな幅があります。
一つの枠で括るのは危険です。 
ありのままの僕、僕らを感じて、
「また来たい、食べたい、会いたい」
と思っていただけたら、嬉しい限りです。

2019年7月14日日曜日

夏休み2019 ①


夏休みを使って、家族でディズニーランドへ。子供たちが昼寝をしている間に頑張って1時間並んで、ようやく会えたミッキー。
なのに娘、想像よりだいぶミッキーがデカかったらしく、完全に引いている。笑

行先にTDLを選んだのは、
子供たちを楽しませたいのが一番の理由だけど、
もう一つは、
「世界観の作り方や顧客満足度向上について学ぶのにTDLはとても参考になる」
と何人かの先輩経営者から聞いたことがあったから。
どんな学びが得られるのかも楽しみにしていた。

一日遊びまわってクタクタになりながら、満足した気分になっている自分に気づく。
でも、一日の内容を詳細に思い返すと、
普段田舎にいるから慣れない人ごみに人酔いしたし、
子供連れで長い時間アトラクションに並ぶのは大変だったし、
ごはんも決して美味しくはないし、
その時々に感じたものは、いいものばかりじゃなかったはず。

ではなぜ満足できたのか。

それはたぶん、
「子供や妻を喜ばせたい! 」という気持ちで一日を過ごせたからだと思う。
いくら夢の国といえど、行けば勝手に楽しくなれる場所なわけはなくて、
家族を楽しませるには、自分の行動の変化が必要。
TDLの中にある様々なものを使って、家族のために考えて動く。
僕がそういう行動をするために、
TDLには「足りなさ」と「使える資源」のバランスが絶妙だったのだ。

ディズニーの世界観に夢心地になったり、
キャストの方のサービスに感動したりして
自分が満足させてもらうよりも、
家族を満足させるための場と道具が揃っていて、
それらを機能させるために自分が行動することのほうが、
僕にとっては満足度が高かった。

【他者からの貢献⇒自己満足 < 他者への貢献⇒自己満足】

貢献感がより大きな幸せをつくる。
SNSを見ていても、
受動的な幸せだけで満足できる人は、徐々に減っているような流れを感じる。

パンや農業を通じて、お客様にどうやったら心地良い貢献感を提供できるだろうか。

2019年7月10日水曜日

楽しさ倍、所要時間も倍。

子供たちとジャガイモ掘り。
なんでもそうだけど、やってみるのが一番。
いろんなことに誘って、気分を乗せてあげたい。
イタズラみたいなこともなるべく止めない。
やったらどうなるのか、結果を自分で一度は見ないと。
視界がぶわっと開ける感覚をたくさん味わわせたい。

2019年6月30日日曜日

新聞バッグWS

聖子先生の新聞バッグWSを開催いたしました。
ご参加くださった皆様ありがとうございました!
あたたかい想いを持った方々が集まってくださったおかげで、良い会にする事ができたと思います。

日本も来年4月からレジ袋の有料義務化へ向かう方針が発表されました。
プラ袋を使う量が減ることはいいことだと思います。
ですが、その代わりに紙袋を使い捨てにするようになったら本末転倒ですよね。
新聞バッグもそうです。ご利用の際は、パンを持ち帰ったらゴミ箱へ、ではなく、ぜひ資源ごみとしてリサイクルへお回しください。
なるべく新しく生み出さない、あるものを生かしきる。
それが一番環境に優しいんじゃないかな、と思います。



新聞バッグは人が手で作ったものですから、市販の袋のようにはいきません。
少しいびつな形をしていることもあるでしょうし、
パンをたくさんいれたら、その重みに対して取っ手が頼りなく感じることもあるでしょう。
でもそこから、折ってくれた人の時間や気持ちも伝わるといいなと思います。
愛です。愛が広がってくれ!

2019年6月24日月曜日

日曜日は家族の時間


「湯気」を始めることを機会に、日曜日は家族の時間とはっきり決めました。

子供たちは二人とも平日は保育園にお世話になっていて、土曜日は僕らが朝から晩まで仕事なので、日曜日が唯一家族揃って過ごせる日。
一年間で日曜日は約52日だそうです。
子供たちがこの先何年親と一緒に日曜日を過ごしてくれるか。

友達とも遊びたいだろうし、中学生になったら部活もあるだろうし。
本当に貴重な時間だとしみじみ思います。

しかし、わかっていても、どうしてもパンを売りに行きたいイベントがあったり、畑には待ってくれない野菜がいたり。わかっているだけでは現状はなかなか変えられないから、こうして宣言することで、自分に念を押してみました。日曜日は働きません。

ですので、今後しばらくはイベント出店等の機会は少なくなるかと思います。
その分、一本杉も蒔時も湯気も、営業するからには今まで以上に全力を注ぎます。
家族を幸せにする事がお客様を幸せにする第一歩だと信じています。


2019年6月12日水曜日

小麦収穫

小麦を収穫しました。
今年はおおよそ10aほどの作付けでしたので、
みんなで手刈りで1日で刈り終えました。
10aを手で刈ると束ねた麦で空を飛べるようになります(写真参照)。

小麦の作付けは毎年のように多くしたいなぁと考えますが、
そのためにはコンバイン、乾燥機、貯蔵庫など、必要になるものがいくつも出てきて、
しかもそれぞれがやたらデカいという条件もあり、なかなか踏み込めないでいます。

が、知識が増えたり考えが柔軟になってくるにつれ、
収穫を終えた今になって、
コンバイン、乾燥機は、作業委託かレンタルで何とかなりそうかな、と、淡い希望を抱けるようになりました。自分で所有するよりその方が合理的だろうと思います。
しかしやはり貯蔵庫は必要。
でっかい冷蔵庫を導入するか、断熱材で覆ってエアコンつけっぱなしにする部屋をつくるか…。
もしくは非電化で何とかならないものかなぁ。
解決すべき課題の入り口がはっきりしてきただけでも前進かな。

2019年6月2日日曜日

湯気 プレオープン



はんぺんのような人、大根のような人、たまごのような、こんにゃく、牛すじ、がんものような…。様々な種類、煮込み具合の人々がグツグツ賑わう、湯気立ち上る場所。そこはまさにおでん鍋。
改装しながら妄想していた景色が、皆様のおかげでプレオープンで現実になりました。
この場所をキッカケに、様々な方々から出る出汁が互いに沁みあって、
深く豊かなつながりある地域になっていくよう働きかけていけたらと思います。
店がおでん鍋なら、働く僕らは一番出汁かな。
全て受け入れ、皆様から溶け出る出汁をもらって円熟味が出たまろみのある奥行き深い人間へ成長していきたいものです。
そして時にはイベントという名のカラシを加えてピリッと…例え過ぎて訳分からんですね。

二日間、楽しく学び多いプレオープン営業が出来ました。
6.7(金)18時より通常営業開始です。どうぞ末永くよろしくお願いいたします。

湯気
毎週金土18:00〜22:00
鹿沼市西沢町337-1
※秋にサツマイモが採れたら焼き芋喫茶営業開始予定です。

さらに、明日からは @aanajaana88 さんによる南インドカレーのランチもプレオープン。
こちらは毎週月火11:00〜18:00に営業します。
週の始まりはカレーで、締めくくりはおでんでいかがでしょう!

#aanajaana
#南摩
#湯気
#湯気西沢
#一本杉農園

2019年5月15日水曜日

新聞バッグ⇨パン


ビニール減らしましょう!

前々から考えていた事ですが、フランスから来た友人に
「日本のパン屋さんはビニールがいっぱいだね」
と言われてハッとしました。
どうすればこの議題の本質の解決に近づけるのか、色々と考えて出した答えが、
《新聞バッグとパンの交換》です。

こちらの新聞バッグ、新聞とノリとハサミでつくれます。
パン用に適するように、マチが広く、浅めにできています。慣れれば1枚10分以下でつくれるでしょう。
手順書を店頭でお配りします。
この新聞バッグ20枚と、200円以下のパン1個を交換しましょう!
お客様のご協力で一本杉のレジ袋を新聞バッグにできたらと思います!

お子さまと工作気分で楽しみながらつくってもいいし、おばあちゃんに内職がわりにお願いしてもいいでしょう。
頑張ってつくったバッグと交換したら、パンもより美味しく感じるかも!

📰新聞バッグ⇒パン🥐
1. 一本杉の店頭で新聞バッグの手順書を受け取る
2. 新聞バッグを20枚つくる
3. できたバッグを一本杉に持ってきて、¥200以下のパンを1つ選ぶ
4. パンは新聞バッグかマイバッグに入れて持ち帰ってね

※従来のレジ袋は、ビニールのものは既に廃止しました。
手提げ紙袋はいずれ有料にします。
※新聞バッグは他のお客様の元へ渡るものなので、責任感を持って取り組んでいただける方、衛生面に配慮していただける方にお願いいたします。
※屋内でペットを飼っている方はご参加ご遠慮ください。
※本人以外に製作を依頼する場合は、必ず交換前に検品を行なってください。
※できた新聞バッグをお持ちいただいた際にパンが完売している場合もあるかもしれません。新聞バッグと交換でもパンのご予約はお受けできますので、事前にお電話ください。

2019年5月1日水曜日

Hanakoにご掲載いただきました



雑誌「Hanako」6月号の
“まちをつなげるパン屋さん“というページにご掲載いただきました。
全国に書店やコンビニでご覧いただけます。
よかったら覗いてみてください。


2019年4月30日火曜日

コナツとアレ


フランスからInstagramで一本杉を見つけて、日本の旅の途中で訪ねて来てくれたコナツとアレッサンドロ。
福田家に4泊5日のホームステイ。
お互いの知識や経験を共有しながら過ごした日々は、とても濃い時間でした。
僕のカタコト過ぎる英語では、日本語がわからないアレにはなかなか言葉で伝えられなかったりすることはあったけど、コナツに通訳してもらったりしながら話すうちに、自分ととても近い考え方を持っている事がわかって。
だんだん言葉が通じなくても共有できている気がするような、不思議だけど心地いいコミニュケーションが面白かった。
二人とも壁がなくて、気取らない雰囲気のホントいいヤツ。
夜な夜な語り合い、遥か遠い地にも自分達と同じ感覚で同じ想いをもとに励む人がいることに、大きな勇気をもらいました。


コナツはパティシエールで、アレはブーランジェ。
色んなことを教えてくれました。
ポーリッシュとルヴァンリキッドで仕込んだバゲット生地のピザ。激ウマ!
普段余らせてしまっていた卵白を美味しいフィナンシェに変身させて生き返らせる術も教えてくれて。
レシピだけでなく、無駄にしない、ゴミをなるべく出さない、という姿勢。
その根底にある、食材とちゃんと向き合い、自分達の営みの前後に想像を巡らせ、愛おしむように食べ、配慮をより広く行き届かせようとする。
そんな生き方の美しさを学ばせてくれたと感じています。
自分達も近い感覚を以前から持っていたつもりでしたが、より具体的に行動に移していかなければと、意識を変えるキッカケをもらいました。


押忍な写真も撮れました。
二人とも来てくれてホントありがとう!
今度は僕らがフランスへ行くよ!!

2019年4月8日月曜日

高木校庭花見



毎年恒例、高木校庭花見。
今年は男3人、座敷持参で。


酒は而今。三重県。


骨董の蕎麦猪口も桜の絵付けで(これ梅か?)。
酒に桜を浮かべる。
風が強かったけど、最高に気持ちのいい花見でした。

2019年4月4日木曜日

このパンがすごい!にご掲載頂きました

パンラボの池田浩明さんが朝日新聞デジタル版で連載している「このパンがすごい!」に、
一本杉農園もご掲載いただきました。

https://www.asahi.com/and_w/20190402/410101/

池田さんのパン文は、会社員時代から読んでいて僕自身影響もたくさん受けた方なので、
まさか自分のお店に来ていただけて、しかもご紹介までして頂けるとは…。
びっくり感激です!
何度も読み返してしまいました。
皆様も良かったら是非ご覧ください!

2019年3月31日日曜日

なっちゃん卒業



一本杉の最初のスタッフは、最後まで気持ちのいい笑顔と愛溢れる人でした。

なっちゃん卒業🌸
わかっていても別れは寂しいものですが、これからも、場所は別々になっても、これまで通り同じ目的を持って前向きに楽しみながら一緒に進んでいけると思うから、僕は泣きません。

なっちゃんのお店 @peanutbakery が、栃木市大平にオープン予定です。
送別会に徹夜で焼いてきてくれた心のこもったパン、打ち粉で「ありがとう」、とても嬉しかったし、美味しかった。。。いや泣いてないって。

3年間ありがとう!
太陽のような彼女の前途に幸あれ!

2019年3月25日月曜日

なんま夢やさいプロジェクト 次はじゃがいも

南摩の子ども達の給食のための野菜づくり。
昨年の秋冬はにんじんを育てましたが、
今年の春夏はじゃがいもです。

引き続き、無農薬、無化学肥料で、
施すのは地元の堆肥化センターで生産されている「ほっこりー2号」のみ。
ただ、今年はビニールマルチを解禁しました。
ビニールが土の中に残ることに抵抗があり、
今まで一本杉の畑でも使ってきませんでしたが、
プロジェクトメンバーにはそれぞれ本業があり、
畑の管理をする時間がとれなかったり本業に支障が出たりするので、
手数を可能な限り減らして栽培できる方法を探っていきます。

6月に子ども達とみんなで芋掘りできたらいいなぁ。

2019年3月13日水曜日

YAOPANオープン

ヤオハン×一本杉農園
"YAOPAN(ヤオパン)"

ついに明日プレオープン、16日(土)にグランドオープンです。
ヤオハンの社員の皆さまが一本杉農園に研修に来てくれて2ヶ月。あっという間にこの日が訪れました。
ヤオパンは一本杉のパン屋ではなく、ヤオハンのパン屋を一本杉が監修しています。

ヤオハンの社長ご夫妻の「安心安全な素材を使った手づくりのパンを売りたい」という想いを一緒に形にさせていただきました。

使う小麦は栃木県産100%、もちろんマーガリンやショートニングは使用せず、店内で粉を捏ねるところから始めます。
素朴で、あったかい、毎日食べたいパンを目指しました。
未経験者の方がほとんどなので、はじめのうちは品数も少なめで、慣れるまでは色んな顔をしたパンが出てくるかもしれませんが、地元スーパーの新しい挑戦をどうぞ温かく見守ってください。

"YAOPAN"
ヤオハン鹿沼市東町店内
9:00〜18:00
定休日:木曜、金曜日



2019年3月5日火曜日

なんま夢やさいプロジェクト 感謝の会にお呼ばれ

登下校を見守ってくれたボランティアの方や、
PTA、読み聞かせ等の教育ボランティアの方、
給食に食材を提供してくれた方が招かれる、
南摩小学校の感謝の会に、
「なんま夢やさいプロジェクト」のメンバーでご招待いただき、出席しました。

"子ども達と一緒に給食を食べる"だと思って行ってみたら、
手づくりのお手紙や記念品、歌のプレゼントなど、
盛りだくさんの内容で、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。
特に歌のプレゼントには感動したなぁ。
僕の目の前で唄ってくれていたのは1年生で、前歯のない口を大きく開けて一所懸命に唄う姿に、あぁ~にんじん頑張って育ててよかったなぁぁぁ、としみじみ。

給食も美味しかった。
自校調理ならではの、あったかい手作りの味でした。
食べながら子ども達と話していて、
「にんじんが嫌いだったけど、夢やさいのにんじんになったら美味しくて食べられるようになった」
と話してくれた子がいました。
最高です。南摩最高。

2019年2月27日水曜日

ヤオハン×一本杉農園=ヤオパン

鹿沼市を中心にチェーン展開しているスーパーマーケット「ヤオハン」と、
一本杉農園とで、ヤオハンの新しいベーカリー部門「YAOPAN」をつくることになりました。
現在建設中のヤオハンの新店舗、鹿沼市東町店の中に「YAOPAN」は入ります。
最近よく誤解されて噂が回っているのですが、
「YAOPAN」の経営をするのはヤオハン様であり、
一本杉は監修をする立場です。
僕がテナント出店をするわけではありませんのでお間違えの無いようお願いいたします。

「YAOPAN」をつくる目的は、
・ヤオハンがあるから、 鹿沼に住みたい、帰りたい。 そう思ってもらえる店づくりの一助になりたい。
・地元産の素材できちんと焼いたパンが当たり前に買えるまちにしたい。
大きくはこの2つです。
特に2つ目の方は、今の一本杉でも目指してやっていることではありますが、
いかんせん僕が小麦アレルギーなもんで週3日くらいしかパンが焼けず、
しかもこんな奥まった場所に店がありますから、
一本杉があるから「地元産の素材できちんと焼いたパンが当たり前に買えるまち」になるかと言えば、それはNOにだいぶ寄ることになるでしょう。
この「当たり前に買える」ということが大事だと思うんです。
以前「ZOMArket」というファーマーズマーケットを企画していて感じたのは、
"イベントで無農薬の野菜が買えるようになっても暮らしはそう変わらない"
ということでした。
暮らしを豊かにすることを目的に始めたマーケットでしたが、
月1回のイベントはやっぱり特別なものであって、日常ではないから、
暮らしに与える影響はそこまで大きくならない。
イベントよりも、普段の買い物で、日常の延長ではなく日常のど真ん中で、
"選択肢を増やす"ということが大事なのだろうと思い至りました。
ここも重要。
ヤオハンでは「大量生産の大手製パン会社のパン」と、「手づくりのYAOPANのパン」どちらも買えるんです。
色んな立場、置かれた状況、様々な角度から見れば、どちらにもそれぞれ良いところと悪いところがあります。
それを"選べる"ということがとっても大事。
考えた結果、前者を選ぶ人がいても僕は全然良いと思います。
その考えて"選ぶ"行為が、価値観を豊かにし、ひいては暮らしを豊かにしてくれると思うんです。
僕らのやるべきことは、お客さまが選ぶために考える時、考えるための材料になる情報を正しくお伝えすること、
選んでくれた方をがっかりさせないよう、誠実にパンと向き合うこと、
それらを「YAOPAN」スタッフの方々としっかりと共有すること。
「YAOPAN」と一本杉がお互いに良い影響を与え合って、いずれは良いライバルとして地域の食を盛り上げていけたらいいなぁと思います。

 「YAOPAN」2019年3月16日グランドオープンです。

最後にくれぐれも、お客様各位、
場所的に一本杉よりYAOPANの方が明らかに行きやすい方が鹿沼市民の7割を超えるような気がしますが、
どうかたまには一本杉にも来てください…忘れないで…笑

2019年2月12日火曜日

関東自給圏シンポジウム


中野サンプラザにて開催された、「関東自給圏シンポジウム」に登壇者としてお招きいただき、一本杉農園の仕事と学校給食地産地消化の取り組みについてお話ししてきました。
他の登壇者の方のお話や会話の中で、
取り組みは一時的、個人的なものではなく、持続的なものに育てるべきである、という考えにハッとさせられました。
やりたい事、やるべき事、その組み合わせで経済を回しながら自走できる仕組みを作ることが大切。
自分にしか出来ない仕事をやることと、自分がいなくなっても出来る仕組みをつくること。矛盾するようなこの二つの要素をいかにして形にするか。
そして、それを通して信頼の証としてのお金を稼ぐことが社会貢献になる。
まだ消化しきれていませんがこんなことを思いました。
関係者の皆さま、学びをいただきありがとうございました。

2019年2月1日金曜日

湯気

現在準備中の焼き芋とおでんの店、
店名は
「湯気(ゆげ)」
に決まりました。

向こうで湯気が立ち上っているのが見えたら、
思わず近寄りたくなるでしょ?そういうことです。
あとこのブログを読んでくださっているマニアなアナタのためにマニアな情報としてひとネタ。
僕が中学生の頃に発売された曲で、
ダウンタウンのまっちゃん作詞、槇原敬之作曲で、唄うのは浜ちゃんの
「チキンライス」

って曲があったのですが、
その歌詞が好きで、
中でも
「酸っぱい湯気が立ち込める向こう 見えた笑顔が今も忘れられない」
というフレーズが特に印象に残っていたんです。
子どもの頃に湯気越しに見た家族の笑顔とか、思い出したら泣けますよね。
湯気が包むことで景色はぼやけ、ぼやけたことで思い出はより鮮明に美しく残る。
そんな素敵な湯気が立ち上る店になってくれたらいいなぁと思っています。



まだまだ改装は続きます。

2019年1月5日土曜日

おでん視察





現在準備中のおでんと焼き芋の店のための勉強として、
宇都宮におでんの視察に行ってきました。
一本杉四男衆は終始まじめにおでんのメニューと向き合い、
何軒ものおでん屋をはしごし、
出汁の香りに神経を研ぎ澄ませ、
ネタの品ぞろえに議論を深め、
提供の仕方を千思万考し、
「こないだパン屋にめっちゃきれいな人きた」のを見た見てないで一喜一憂し、
最後はおでん屋じゃない店に沈没し、
深い夜に心を満たしたのでありました。

いや~おでんってやっぱりいいなぁ。

2019年1月1日火曜日

明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。
更新頻度が富樫先生の如き低さになってしまったこのブログ。
今年は何とか進撃の巨人くらいまで上げていきたいと思っています。
今までは自分の備忘録として書いていたので、
言い切り文にしていましたが、
ブログは何かをお知らせする役割の方が大きくなってきたように感じているので、
今年からはですます文で書いていきます。
どうぞ気長にお付き合いください。