2017年9月5日火曜日

バランス。


直売所の営業日の夕方、突然小学生がやってきて、
「南摩の好きなところはどこですか?」
とインタビューを受けたことがあった。
たぶん授業の課題だったんだろう。

その問いに対して、その瞬間に、
「自然が豊か」とか、「人が優しい」とか、
そういうベタな答えしか頭に浮かばなくて、少し自分にがっかりした。

自分の中にもやもやとしていて、
しっかり方向性は掴めているのに言語化できていないことってたくさんあって、

「南摩のどこが好きなのか」
も、そのもやもやの一部だったことに、その小学生に気づかせてもらった。

そういうもやもやを言語化して自分の頭をすっきりさせるのも、
ブログを書く目的の一つだったりする。

だから考えたい。
「僕は南摩のどこが好きなのか」。
昔は南摩をただただ田舎だとしか考えていなかったけれど、
海外も含めていろんな場所を見て、「田舎」にはかなりの幅があることがわかった。
僕は暮らすなら田舎がいいと思ってる。
水や空気はキレイな方がいいし、自然の中で四季を感じながら開放的に過ごしたい。
しかし、不便さや窮屈さはあまり感じたくはない。

今思う南摩の良さは、
市街地までの距離、里山と平地の割合、人の量、生活必需品の手に入れやすさ、
これらが絶妙に僕の好みの塩梅になっているところ。

南摩は田舎と呼ぶに十分な景色がありながら、
鹿沼市街地までは車で20分、生活必需品は車なら10分以内に手に入る場所がある。
また、人里の周囲を低い里山が囲んでいて、山間地のような窮屈さは感じない。平地も広い。
人も家もあまり多くない。多くないけれど各業種の人材は揃っていて、何か困ったことがあれば誰かしらが解決してくれる。
こういうバランスの田舎は、意外となかなかない。
このバランスが僕は好きなんだと思う。
そうだな、バランスだな。
でもあの時小学生に、「バランスです。」って答えても、「はい?」って感じだっただろうなぁ。