2016年8月1日月曜日

都市を耕す エディブルシティ

昨日、ZOMArketで上映した映画。
「 都市を耕す エディブルシティ」。
多くの方々に観ていただけて本当によかった。



上映に向けて、自分なりに作品への理解を深めようと、
もう10回以上は繰り返し観てる。
観る度に新しい発見がある。すごくいい作品。

自分なりの感想をまとめておこうと思う。

まず、タイトルから受ける印象としては、
「都市にも空き地はあるのだから、そこに食べ物を植えよう!」
というような内容かな、と感じる。
もちろんそれもある。
でも、 この作品から学べること、また、扱っている題材も、
そのテーマには全く収まりきらない。
食を切り口に幅広い社会課題を浮き彫りにしている。
幅広いから、観終わった後に残る印象的なシーンは、観た人が普段から何に関心があるかで変わってくると思う。ぜひ多くの人に繰り返し観てほしい。

僕がこの作品から感じた重要な点は、
「食の主権を自分たちの手で掴み取る」
ということ。それも、
「楽しさ、美味しさ、気持ちよさ」を伴う手段で。
それによって社会の主権を取り戻す。

具体的には、有機農業が必要。
単純に「有機農業」とひと口で表すのは不十分。
ここで必要なのは、「お金や化石燃料に依存しない農業」だ。
土と水と太陽があれば、1円もお金を使わずに、ガソリンも用いずに、
食べ物は手に入れることができる。
そのことを身をもって実感することが、ここでは必要。
(もちろん実際に農業で生活をしていくとするならば、お金も化石燃料も使って構わないと僕は思う。慣行農法も否定はしない。ただ、使わなくても食べ物は育てられる、と知っておくことはとても重要。)

それを実感できた人は、「稼ぐことからの解放」という感覚を手に入れる。
もちろん現代において、社会的な生活を送るためにはお金は必要不可欠。
お金が要らなくなる、という話ではない。
ただ、「お金がなくても食うことができる」という、
「感覚」を持っている人の暮らし方、考え方は、
持っていない人のそれとは劇的に変わっていくと思う。
そして、その「感覚」を持っている人が増えれば、やがて社会まで変わる。
「お金や化石燃料に依存しない農業」の実践がもたらすのは、そんなパラダイムシフトだ。

最高に気持ちのいい空気の中、楽しく手を使って作業をして、
収穫した野菜をみんなで美味しく食べる。
そんなハッピーな経験を多くの人と共有したい。
いま僕にできる可能性のある社会貢献は、それだと感じた。

もっと大きな話をするならば、小中学校の授業でも「お金や化石燃料に依存しない農業」を教えてほしい。
それは小さな消費で社会をいい方向へ大きく変えると思う。
その為に僕が力になれるなら喜んで何かしたい。


この映画を観た人、よかったら僕と話をしましょう。
あなたの感想も聞きたい。

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