2016年5月9日月曜日

お金を稼ぐこと。


学生の頃から、つい最近まで、お金を稼ぐことに肯定的になれなかった。
特に会社員だった時期、自分だったら買わないなぁと思うようなものを他人に売ったり、世の中に本当に要るのかどうか自分で自信が持てないものを作ったりして、その結果として月一回、銀行口座の数字が増える。そのお金には実体が感じられず、自分が稼いだって実感もなく。
その実体の感じられない数字を追うのが嫌だった。でも周りの人はその数字の増減に一喜一憂し、その数字を増やすことを人生の目標のようにして、毎日遅くまでオフィスに籠る。
それに違和感を抱いていたのは僕だけなのか?そんなはずないと思うんだけど。
実感がなくても生活の糧としては必要だから、もちろんそのお金はありがたいとは思っていたけれど、そのありがたみの種類は、今とは感覚がまるで違う。

今は、お金に対する考え方が変わった。
お金はとても便利な道具である、と考えるようになった。
なんの為の道具かというと、人間社会における【信頼、支持、尊敬】を、数値化するための道具だ、と現時点の僕は思ってる。
お金は、【信頼、支持、尊敬】が具現化した姿である。
だから、お金を使うということは、そのお金を渡した人やモノ、モノのもつ背景などを【信頼、支持、尊敬】しているということになる。
生活の中の消費行動において、なるべくそのことを意識するべきである。
さらに言えば、お金は数値化するための単なる道具であり、実際に交換しているのは【信頼、支持、尊敬】。だから、交換するモノやコトの【信頼、支持、尊敬】が等価値であれば、お金を介さずして等価交換も可能になる。
つまり、追い求めるべきは道具(お金)ではなく、本質(信頼、支持、尊敬)である。
僕はそこをわかっていなかったし、今でも社会の大部分は道具ばかりを追っているように見える。
だからあの頃の僕は、お金を稼ぐことが気持ち悪いことのように感じていたんだと思う。

そう考えたら、今ではお金を稼ぐことは良いことだと思えるようになった。
でもお金を稼ぐことが目的ではない。
価値観を伝え、様々なものや場所や想いを共有し、共感し、心豊かに生きる。
そのために、【信頼、支持、尊敬】を稼ごう。

 【5月9日(月)】 
曇り/23℃・15

0 件のコメント:

コメントを投稿