2016年1月29日金曜日

カンパーニュ生地の香り。

 
カンパーニュの生地は甘い香りがする。日本酒みたいな香り。
これは他の生地からは感じられない特別な匂い。
なんでこんないい匂いがするんだろう。製法なのか、酵母なのか。
製法はオートリーズからのディレクト法。
酵母はベジファームのゆめかおりでつないでいるルヴァン種。

生地の中で起こっていることを想像してみる。
オートリーズ開始時から、小麦粉のタンパク質を分解しアミノ酸にする酵素が働き始める。
それと同時に、でんぷんがまた別の酵素の力で麦芽糖へと分解される。
そうして旨みと甘みが増したところに、本捏ねでルヴァンを投入。
ルヴァンの酵母菌が糖を食べて好気発酵を開始。二酸化炭素ガスを発生させる。
ほどなく、酸素の行き届かない生地中心部では酵母が嫌気発酵をはじめ、糖を二酸化炭素ガスとアルコールに分解する。
同時進行でオートリーズ時に活性化している酵素も引き続き働いており、
またルヴァンに含まれる酵素の働きも加わり、それらはさらに多くのアミノ酸と麦芽糖を作り続けている。
それらの菌たちの数時間の活動の末にたどり着く、
アミノ酸、糖、アルコール、その他さまざまな副産物が折り重なって生まれるのが、あの香り。
こんな感じだろうか。
これはあくまで知識不足の今の僕の想像でしかない。もっと勉強したらもっとしっかり理解できるかもしれない。

生き物を相手にしているのだから、100%理屈で理解できるとは思っていないけれど、
ある程度、何が起こっていて、どう接してあげればどんな応えが返ってくるのか、想像するための知識は持っていたい。
勉強しなきゃ。

【1月29日(金)】 
雨/7℃・2

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